●江戸明治和本●〈新編〉用文章指南[新編用文章指南](元禄板後印)
【判型】大本3巻3冊。縦258粍。
【作者】不明。
【年代等】元禄2年3月初刊([京都]小佐治半右衛門板)。江戸中期後印。刊行者不明。
【備考】分類「往来物」。『〈新編〉用文章指南[新編用文章指南]』は、書名のように「童蒙初心のために」編まれ、書簡用語についての豊富な略注や替え文章を載せた先駆的な用文章の一つ。上巻に「年始に遣書札之事」から「元服之所え遣状之事・同返事」までの20通、中巻に「知人に成度思ひて遣書札之事」から「雪のふりたるに遣状之事・同返事」までの22通、下巻に「久敷逢ざる人に遣書札之事」から「年之暮に遣書札之事・同返事」までの12通の合計54通を収録する。本文を5行・付訓(所々左訓も施す)で記し、頭書に各例文に対する言い替え表現を上・中・下別に記載し、稀に故実その他の補注を付す。また、下巻巻末に「書札書様之事」「月之異名字尽」「日之異名字尽」「名字尽」「家名字尽」「人名字尽」「同法体名字尽」「衣服并魚鳥字尽」等の記事を載せる。なお、本書が浮世草子へ影響を与えたとする指摘もある。
★原装・題簽付(一部磨滅)・表紙やや傷み・本文概ね良好。稀書(全国に所蔵数カ所(国文学研究資料館DB))。