「原始文化 ー神話・哲学・宗教・言語・芸能・風習に関する研究ー 」
E.B.タイラー、比屋根 安定訳、誠信書房、1962年
エドワード・タイラー(1832 - 1917)
人類学の父と いわれる英国のエドワード・タイラーは、文化を「知識、 信仰、芸術、道徳、法、習俗等、人間が社会の一員 として獲得したすべての能力と慣習の総体」と定義し たが、この定義は、文化の基本的定義の一つとして、 後に広く使われることとなった。
タイラーは、宗教がすべての文化に存在するかどうかを検討し、霊的存在への信仰、すなわちアニミズムが宗教の最小定義として機能することを提案した。 そして、アニミズムを宗教の起源、あるいは最も初期の形態として、原始宗教から多神教、一神教へと進化するという宗教の枠組みの中に位置付けた。